ご両親からのメッセージ 2006/08

8月26日(08/27)
今週は火曜日に血液検査と診察が、金曜日に血液検査がありました。

移植後しばらくの間は、免疫抑制剤の血中濃度を一定に保つための調整や、感染症にかかり易いため頻繁に血液検査を行います。血液の検査項目も移植前に比べると多くなるため一回当たりの採血量も増えました。以前から七海は採血ができる太い血管が見つけにくいため採血するのに毎回とても苦労していました。移植後は採血回数と量が増えることは知っていたため、かなり大変になると覚悟していましたが、今週は運良く2回とも比較的早く血管が見つかり、看護師さんも私達もほっとしました。血液検査の結果は、免疫抑制剤の血中濃度が少し低かったため投薬量が増え、腎機能を示す値はナトリウムの値が少し低めでしたがそれ以外は良好でした。

金曜日は、病院から戻りしばらくすると熱が出て来たため、コーディネータさんに指示を仰いだところ解熱剤を与えて様子を見ることになりました。1時間すると熱が下がり七海もはしゃいで遊ぶようになりました。コーディネータさんや先生からその後の様子の確認のお電話をいただき、熱も下がり元気になっていることを報告し、再び熱が上がるようであれば再度連絡することになりました。前回の尿路感染時は微熱から一度平熱に戻った後、夜中に高熱が出たため今回も念のため1時間おきに体温を確認しました。尿路感染がぶり返したのかと心配になりましたが、幸いその後は熱は出ませんでした。移植前は体調や機嫌の理由はおおよそ検討がつくようになってましたが、移植後は今までとは全く状況が違うため体調や機嫌の変化にとても注意しています。

金曜日に熱が出たものの、退院後の体調や機嫌はおおむね良好で日増しに体力が回復してきました。とは言え、独り座りとずりばいがなんとか出来るようになって来た程度ですので、まだまだ月齢並みではありません。七海の体力も回復し、退院後の生活に慣れてきたようなので、入院でしばらくのあいだ受診していなかったフィジカルセラピーとオキュペーションセラピーを体調を見ながら再開する予定です。

中山明・美紀子


再入院(08/19)
たくさんのお祝いのお言葉ありがとうございます。

更新が遅くなりまして大変申し訳ありません。8月10日の夜遅くに七海が急に熱を出したため急遽ERに連れて行き、そのまま入院していました。発熱以外にも、検査中に経過観察が必要な症状が見付かったため入院期間が長くなってしまいましたが、本日(現地時間8月17日)無事に退院することができました。

ERではERの先生と、小児移植外科病棟(PTSU)から来てくださったジョランダ先生の診察後、血液と尿の採取、点滴を受けました。つたない英語で行き違いがあると大変な事になりかねないため、深夜でしたが医療通訳の平木さんに来ていただき、受診手続きや先生方とのやり取りをしていただきました。

翌早朝にはPTSUに入院し、抗生物質の点滴が始まりました。朝には小児移植外科、腎臓内科、泌尿器科の先生方がそれぞれ診察や検査を行ってくださいました。熱は38度から39度後半が続き、40度を越えることもありましたがぐったりする娘を前に私達はなすすべもなく、ただ声を掛けて撫でてあげながら抗生物質と解熱剤が効いてくるのを待つしかありませんでした。

その後、移植後に尿管が狭くなることを防ぐためにしばらくの間入れるステントが、尿路感染の原因になりやすいため、尿管の状態を確認して可能であれば取り出すことになりました。夕方から始まった内視鏡による手術は1時間程で終わりました。回復室に面会に行くと七海は麻酔がほぼ覚めていて人工呼吸器も外されていました。執刀してくださった泌尿器科の先生は「尿管の状態は良いためステントは取りました。内側から見た移植の状態は全てすばらしい状態でした」と説明してくださいました。七海は麻酔が切れるまでの間ぐずっていましたが、ICUに移るころには熱も下がり元気を取り戻してきました。感染症で高熱が続いたこともあり、その晩はICUで経過を診ていただくことになりました。

翌日はICUから状態が安定している子供達が入るMSCという病室に一旦移りましたが、七海は熱もなくすっかり元気になっていたため、午後にはPTSUに戻ることができました。熱は下がりましたが、感染症が治った訳ではないため抗生物質の点滴は続けられました。PTSUに戻ってすぐに、入院時に中止になったミルクが再開になり、少量から始めて量は問題なく増やして行くことができました。ミルクを入院前と同じ量まで問題なく戻せれば退院できるはずでしたが、超音波検査で腎盂と腎臓につながる尿管が少し大きくなっていることが分り、水腎症の可能性があったため経過観察を数日行うことになりました。

PTSUでの入院生活は、先日までと同様に私達の2交代で看護をしました。抗生物質以外の投薬の種類に大きな違いはないため特に戸惑う事もなく順調に看護をすることができました。尿量が急激に減ると腎臓に負担がかかり危険なため1時間毎に尿量の確認をしましたが、幸い眠り始めの数時間は量が減るものの、それ以外は比較的安定していました。腎盂と尿管が大きくなっている原因と、短期間に拡大するかどうかを確認するために頻繁に超音波検査を行い数日間経過を診ていただきましが短期間での変化はないことが分り、今後は定期的に外来で検査をしていただくことになりました。

今回の件は退院した直後のことで、退院で少しほっとしていた私達はかなり慌て心配しましたが、感染症については早期に適切な処置をしていただいたお陰で順調に回復することができました。腎盂の拡大についても大きな問題はなさそうなのでひとまず安心しました。まだまだ大小様々な困難があるとは思いますが、先生方のお力をお借りして頑張りたいと思います。

中山明・美紀子


退院(08/09)
たくさんの応援のお言葉ありがとうございます。おかげさまで本日退院することができました。

一部の投薬変更とミルクの濃さを調整していただいた結果、昨晩から腎臓を保護するのに必要な水分量までミルクを増やすことができたため、在宅投薬と通院で治療が継続できるとの判断をいただきました。

今後は通院にて、引き続き腎臓の回復を確認しつつ、免疫抑制剤を減らし(現在は移植から間もないこともあり、大量の免疫抑制剤で拒絶反応を押さえ込んでいます)ながら移植させていただいた腎臓への拒絶反応を安全にコントロールできるように調整していくことになります。

1ヶ月間の入院期間中は、小児移植外科、ICU、腎臓内科の先生、看護師の皆様に本当にお世話になりました。とりわけ小児移植外科の加藤先生、深澤先生、牧先生には七海の治療はもとより、私達のことも気遣ってくださり大変心強く感じました。娘が大きな手術を受けた後ということもあり、ちょっとした様子の変化にも不安を感じてしまう私達にとって、事細かにお話を聞くことができる日本人の先生方が朝夕の回診だけでなく、検査や状態の確認に頻繁に訪れてくださることは、本当に精神的な支えになりました。

今日は入院中お世話になった先生、看護師の皆様に「おめでとう」と声をかけていただき、七海にも雰囲気が伝わったのか、いつもよりはしゃいでいました。また、久しぶりに病室の外に出たので、見慣れない病棟の様子に好奇心いっぱいでキョロキョロしていました。アパートに帰ると少し落ち着かない様子でしたが、しばらくすると思い出したのかひとしきり遊んだ後、すやすやと寝てしまいました。

久々のアパートでの娘の寝顔を見て私達もすこし緊張が解けましたが、これからが本当の治療の始まりですので、気持を引き締めなおして頑張りたいと思います。そして一日も早くドナーとなってくださったお子さんとご家族のご意志に沿うことができるようにしたいと思います。

中山明・美紀子


術後の経過(08/06)
ここ数日で七海はすっかり回復し、先生や看護師の皆さんを怖がらなくなってきました。術後3週間ほど殆ど体を動かす機会がなかったので体力や筋力の低下を心配していましたがそれほど落ちてはいないようで、元気に寝返りをしたり、足をばたつかせたり、一人座りでおもちゃで遊んだりしています。これは今までセラピーでみっちりと鍛えられてきたお陰だと思います。移植させていただいた腎臓の働きも順調に回復し安定しています。まだ微量の出血など尿検査上の異常はありますが、これも時間が経つに連れて良くなると思います。

順調に行けば今週の半ばには退院できる予定でしたが、腎臓を保護するのに必要な水分の補給のためにミルクの量を増やしていったところ、嘔吐と下痢が始まってしまったため退院が延期になりました。腎臓はまだ完全に回復しているわけではないため、十分に水分を取って尿を出すことが今の七海にとってはとても重要なことの一つになっています。腎臓に負担をかける恐れのある下痢や嘔吐などによる脱水には十分に気をつける必要があり、先生方が嘔吐や下痢の原因が感染や投薬によるものではないか検査をしたり、ミルクの量や濃さを調整して必要な水分を確実に取れるように診てくださっています。

手術直後からしばらくは点滴だけで水分補給を行って腎臓を保護してきましたが、意識がはっきりしてきた頃からミルクと点滴を併用して水分を補給するようになりました。点滴は水分補給の他に投薬でも使用していますが、日常的な薬は基本的に経口に切り替えることができるため、十分な量のミルクを飲めれば点滴は外すことができます。また、点滴のトラブルは私達だけでは対応が難しく、その都度病院に行くとなると対応に時間がかかる可能性があるため、点滴を外してミルクだけで水分を取れるようになった段階で退院することになりました。嘔吐と下痢が始まるまでは、順調にミルクの量を増やし、その分の点滴を減らして行くことができましたが、やはりまだ胃腸の調子は完全ではないようです。手術に伴う食事制限が長く続いたためこれは仕方がありません。目標の量まであとすこしですので焦らずに待ちたいと思います。

中山明・美紀子

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